Fairlight フェアライト CMI をPC上で再現できるソフトウェア「QasarBeach CMI」が素晴らしかった♪

ソフトウェア

1980年代に登場した伝説的なサンプラー「フェアライト CMI IIx」の機能とUIをパソコン上に再現するソフト「QasarBeach CMI IIz」をダウンロード、音が出るところまでをメモしておきます。

QasarBeach カサールビーチ CMI IIz

Fairlight フェアライト CMI

Fairlight フェアライト CMIの歴史

出典:120 Years Of Electronic Music

1975年、電子楽器の開発に取り組んでいたオーストラリアのトニー・ファースはカサールI、IIに続きポリフォニック・デジタル・シンセサイザー「カサールM8」を完成させました。

1976年にオーストラリアのシドニーでキム・ライリーと ピーター・ボーゲルが「カサールM8」のライセンス供与を申し出、開発がスタート。「カサール M8 CMI」を経て「Fairlight フェアライト CMI」が誕生しました。1979年に発表となったフェアライト CMI は、1980年に発売が開始された世界初のサンプラー、録音、入力した音を演奏できる電子楽器です。

Fairlight フェアライト CMI

出典:フェアライト・ジャパン

フェアライト CMI は、シリーズ I、IIx、IIIとグレードアップしていき、1982年発売のIIIではシーケンサー「PAGE R」が追加され、これにも多くの人が驚いたそうです。

当時約1200万円という価格で、ポップ、ロック、エレクトロニカなど幅広いジャンル、そして数多くのアーティスト、Peter Gabriel、David Bowie、Michael Jackson、Kate Bush、Herbie Hancock、Jean Michel Jarre、Thomas Dolbyをはじめ、Art of noiseなどの楽曲に使用され、ヒット曲にも多数使用されています。

Fairlight フェアライト CMI QasarBeach カサールビーチ CMI

制作当初は、生楽器の音を再現することに重点を置かれていたようです。例えばヴォーゲル氏がライブラリーに収録、公開した「オーケストラヒット」と呼ばれる、たまたま生まれたという印象的なサウンドは、アフリカ・バンバータ、マイケルジャクソン、イエスをはじめ、かなりの曲で使われ、多くの人が耳にしている、今でも人気の音色です。

QasarBeach カサールビーチ とは

そのような素晴らしい Fairlight フェアライト CMI が、なんと時代を経て2020年あたりからパソコン上で再現ソフトウェアとして使えるようになっていました。フェアライト発売から40年あまりで、かたちを変え「QasarBeach カサールビーチ CMI」として一般の人にもフェアライト CMIを楽しめるようになったということですね。

早速、「Adam Strange」のサイトに行き 「QasarBeach カサールビーチ CMI」をダウンロードしてみましょう。

QasarBeach CMI IIz by AdamStrange
Complete Fairlight CMI IIx reproduction

カサールビーチをダウンロード

サイトの「Download Now」ボタンをクリックすると、

Fairlight フェアライト CMI QasarBeach カサールビーチ CMI

「無料ですが、サポートがあれば嬉しいので、見合う金額をお願いね。」と丁寧なドネーションウェア表示がでるので、まずは、試してみてからという場合は、赤矢印の「No thanks, just take me to the downloads」をクリックします。

Fairlight フェアライト CMI QasarBeach カサールビーチ CMI

各必要なファイルをダウンロードします。Windowsユーザーなので、「Guide.pdf.zip」と「QasarBeach.zip」、「qasarbeach147g.zip」をダウンロードしました。MACは、appファイルが必要なようです。

2025年3月の時点でV1.47が最新のようで、定期的にアップデートされているところをみると、人気があることがわかりますね。

Fairlight フェアライト CMI QasarBeach カサールビーチ CMI

qasarbeach147g.zipフォルダに入っている「qasarbeach.exe」をクリックして起動。

Fairlight フェアライト CMI QasarBeach カサールビーチ CMI

思わず「おぉ!」と感動の声が。本や映像で間接的に見慣れている、黒と緑色のユーザーインターフェースが開きました。数十年前も巨匠ミュージシャン達がワクワクして対面したであろう画面が、うちのPC画面にも現れました。

面倒な登録やインストールすらしないで、スムーズに使えるようになるなんて本当に素晴らしい。早速、下部の「USER:」に名前を入力。音を出すところまでをメモしておきます。

カサールビーチ 音の出し方

まず「PAGE 2 DISK CONTROL」を開いて、「0 Desktop」→「QasarBeach」フォルダ→「2 QasarBeach」→「Demo」と進んでいくと「1 BASS.vcd」から音を選び、PCキーボードの「Z」がド、「X」がレという具合に音が出ました。もちろん、音が出たとたん、また感動。

ひとこと

いかがだったでしょうか。取り急ぎ音が出るところまでですが、多数の機能が使えると思うので時間があるときに、ゆっくりみていこうと思います。DAWとの連携は難しく、スタンドアローンでの使用になるようですが、音色を取り込めば使用できて、発展性はあるかと思います。

Fairlight フェアライト CMIのソフトウェアは、この他にもArturiaなど、いくつか有料で出ているようですが、QasarBeachは事前に試せて、価格も自分で決められるというから驚きです。

フェアライト CMIの実機の性能としては、後から発売のイミュレーターなどが上回っていったようですが、ソフトウェアとして、当時の巨匠ミュージシャンが興奮したときと同じような体験ができることにかなりの価値があると思います。そして音色にも趣深く、個性的なので、時を超えて現代での使用も面白いのでは、と思いました。

余談ですが、過去にRoland S-50をTVモニターをつないで使っていたので、フェアライト CMIをいろいろと再現していたのであろうRoland社の素晴らしさも改めてわかりました。

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